お見合いアプリのススメ! Vol.01 写真選びの巻

作/新里碧

lifestyle

ポンチ

新里が6年ほど前に生み出した想像上の猫。ひとりごとが多く、とても根暗である。
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ちまきちゃん

世の独身OLの化身。33歳。本人いわく、仕事はそこそこ出来るほう。普段は勝気だが、弱気になるといきなり貧相なオーラが出てくる。女子高出身。
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Vol.01 写真選びの巻

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「ちょっと、ちょっとポンチ!」
「あいつ(新里)お見合いアプリで彼氏できたとか言ってるんだけど、ほんと!?」

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「あ、ちまきちゃん!」
「こんばん~……酒くさっ!!!」

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「ね~、ね~!! おしえてってば~~~~!」ガシッ!!

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(きっとさっきまで一人で飲んでいたんだろう、かわいそうに。)
「その話、ほんとうだよ! 一年位前の話だけど。」

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「え! そんな前の情報なの!?」

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「うん。だから今から僕がここで話すことは、現在とは状況が多少変わっているかも知れないことを念頭に置いておいてくれたまえ。」

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(まだ何も聞いてないんだけど……まぁいいや。)
「で、さっそくなんだけど、私もお見合いアプリをはじめたいの!!!」
「新里にできたんだから、私だってできるはずよ! そうよ! そうでしょ~うぇ~」

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「それはそうだな。」

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「新里が使ってたアプリは、Facebookの情報を読み込んで使う奴だって聞いたんだけど、これとこれかな?」
「……げっ、これ、有料なの!?」

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「そだよ。」
「色々なアプリやサービスがあるけど、いわゆる“お見合いアプリ”はだいたいそんな感じかな。」
「無料だと手軽な分、遊び目当てのヤカラが増えちゃうからっていう説もあるよ。」

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「……うううう」
「……」

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「ダメッ! ちまき! ここで諦めたら、どこかにいるかもしれない、笑顔がさわやかでパティシエレベルにお菓子作りが上手いゴールドマンサックス勤務の王子様と出会えないわ!!」
「飲み会に3回くらい行ったと思えば、なんのその!!」

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「え……」

chimaki02
ぽちぽちっとな。

「さ、これでいいかしら? 両方登録してやったわ!」

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「登録しただけで、一仕事終えた〜!みたいにドヤらないで。」
「まずは、ざっと自分でプロフィールを埋めてきて。これ、宿題な!」

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(なんかすごい項目が多い……ちょっとめんどうくさいかも)

chimaki02
「ダメダメ!ちまき!ここで諦めたら、どこかにいるかもしれない、FXに精通した
ちょっとくせ毛のマッキンゼー勤務の……」

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「はい、じゃーね~」

【翌日の夜】

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「ポンチポンチ! なんなの? ぜんぜん“いいね!”押されないんだけど!! お金返せよおおお~~~」
ガッ!!

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「うわっ、ちょっ、なに、、、昨日よりも酒臭い!」

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「昨日あの後、夜なべしてプロフィール埋めたのに!! なんで!? 独身男性は全員サクラなの!?」

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「ちょっと見せてよ、そのプロフィール。」

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「……なにこれ……ちまきちゃん、いつからケーキになったの?」

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「えー、だって、知らない人に自分の写真見せるの怖いし。」

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「わ~この子、ケーキの写真載せてる~! かっわいい~! きっとこのケーキみたいにかわいい子なんだろーな~☆って、なるかよ!! まじめに選んで!!」

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「うう、そうだよね……」

chimaki02
「えっと、これなんかどう? いい感じじゃない?」
サッ。

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「……なにこれ……すごい逆光。アー写? ちまきちゃん、デビューでもするの?」

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「ち、、、ちがっ、それは、5年前に高尾山に行った時の。」

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「ちょ、、、ちょっと待って!!! 雰囲気写真どころか、、、5年前!?」

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「あっ、帰ろうとしてる! 待って!!」

「じゃあ、これは? これは?? とっておきのやつ!!!」

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「痛いッ!」
「なにこれ! ちまきちゃん、僕に恨みでもあるの?」
「黒目がでかくなるカラコン!! このポーズ!! 変な形にくちびる噛むやつ!! ぐっ……ぐは……」
「自撮りキラキラ加工写真が許されるのは、おちゃめな有名人とお化粧に目覚めたばかりの純真無垢な女子高生だけだから!!」

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「もうやだ~~~! がんばったのに~~~~どうせ、私なんかかわいくもないし、料理も変だし、部屋も片付けられないし~~~〜〜ぐちぐち」
ガブガブ

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(わー、これ、めんどくさいモードになりそう……。しょうがない、軌道修正するか……)
「ちまきちゃんさ、自分が昨日、男性たちのプロフィール見たときに思ったことあげてみて。」

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「え〜っと・・・」

(ポワワワワン)

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『この人、なんでパンダのぬいぐるみの写真しかあげてないんだろう? 自分のことパンダだと思ってるわけ?』
『え? 35歳? この写真、どう見ても25歳でしょ。このポーズもなんか前に流行ったやつだし……これ、いつの写真なんだろ……』
『この人写真5枚あげてるけど、全部同じ角度で同じ顔……スタンプなの?』
『このセルフィー、すんごい研究したんだろうけど、腕の角度無理しすぎて、表情こわばってる。』
『ていうかセルフィーばっかりって、友達いないのかナルシストかどっちかかなぁ……』
『解像度低すぎて、モザイクじゃん! 2枚目の写真も何でエンボス加工されてんの?』
ぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺらぺら

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「な!」

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「はっ!」
「そういうことか!」

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「ちまきちゃんがあまりにも不憫なので、今回は特別にオススメの写真を選んであげるよ!ちょっとfacebookの写真見せて!」

「たとえば……これなんか良いと思うよ!」

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「えーこれ? 大口あけてて、変じゃない??」

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「良いの良いの! この笑顔は自然だし、この子、食べるのが好きなのかな? 美味しいご飯食べに行こうって誘いやすいな~とか思うかも。」

「あ、この写真も良いじゃん!」

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「あ、それは、汗で髪がはり付いてて……」

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「そんなのよく見なきゃわかんないし、気にしないよ! お、山ガールか! アウトドア趣味のオレと話が合うかも? とかさー」

「あ、これも入れようよ!」

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「それは、先月、渋温泉で射的をした時の……」

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「ちまきちゃん、こういうところあるよね。勝負になると目の色かわるところ。」
「まあ、数枚あるうちの1枚ならこんなふうに、ちょっと雰囲気が違うのを入れてもいいんじゃないかな。」
「意外な一面でも、一緒に遊んだら楽しそう!とか、男っぽい趣味も一緒に楽しんでくれるかも?とかね。」

ponchi01

「はい、まとめるよー!」
「ポイントは……
のちのち会うことも想定して、あまり昔の写真を使わない
いろいろな角度、表情の写真が3枚くらいあるとその人の人間像が立体的に把握できる
メッセージをやり取りするきっかけになるような、趣味や好みが見える写真をチョイス
こんなところかな?」
「身近な友人に選んでもらうのも、客観性が持てていいと思うよ。」

chimaki01
メモメモメモメモ……
「よし、このアドバイスを元に、自分でも写真を合成・・・じゃなかった。選んでみよっと!」

ponchi01
「んじゃ、明日の晩はプロフィール添削するから覚悟しといてね。」

chimaki01
「え! プロフィールも!? これじゃだめなの!?」

ponchi01
「ほんじゃ、まったね~ばいばーい!」

chimaki01
「えーー、なにがだめなのーーー!? まって~~~」

カランカラ~ン

次回、お見合いアプリのススメ! Vol.o2 プロフィール大作戦の巻 お楽しみに~