夫が家に帰ってこない……。「会わないまま離婚」は法律上できるの?

夫が「仕事で忙しい」と言って家に帰ってこないケース、実は非常に多いんです。このような関係が続くと、考えるのは「離婚」の2文字ですが、果たして会わないまま離婚は可能なのでしょうか? 今回は、「会わないまま離婚はできるのか」についてお伝えします。

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夫がほとんど家に帰ってこない……離婚したい

「今日は家に帰ってくる?」
「仕事が忙しいから会社で寝泊まりするよ」

こんな会話が続き、いつの間にか夫婦の関係は冷え切った状態に。最初は「家族のために一生懸命働いてくれているんだ」と考えていた妻も、徐々に「浮気では?」と疑い始め離婚を考えます。

このようなケースでは、夫と話す時間がほとんどないため、「会わないまま離婚」を検討している状況に陥ってしまいます。

でも、そもそも「家に帰ってこない」ことが離婚の原因になるのでしょうか?

理由のない別居は離婚理由になる

民法770条1項では、法定離婚事由を定めています。5つの内容が書いてあり、このうち1つでも当てはまり、その事情があったことを証明できれば離婚は可能です。そしてこの中には、「悪意の遺棄」という事情も含まれています。

「悪意の遺棄」とは、正当な理由なく、生活費をいれなくなったり、別居したりする行為を指します。法律上の夫婦関係においては、当事者間にさまざまな義務が課されますが、そのうちに同居義務というものも含まれるため、一方の事情で勝手に家を離れる場合はこの同居義務に違反し、悪意の遺棄として評価することが可能です。

離婚は当事者の合意があればどんな理由でもできますが、裁判になると法定離婚事由に当てはまる事情がないと離婚できません。もっとも、理由のない別居は離婚理由になるため、離婚は可能であり、慰謝料請求も行うことができます。

実際に、過去の判例では、夫が妻と子どもを家に置いて勝手に家を出た事例で、悪意の遺棄が認められ300万円の支払いが認められたケースもあります。別居期間よりも「なぜ家に帰らないのか」という理由が重視されます。

「会わないまま離婚」はできる

では、「会わないまま」離婚手続きを進めることはできるのでしょうか?

結論からいって、会わないまま離婚は可能です。しかし、相手が離婚になかなか応じない場合は、顔を合わせなければならないケースもあります。もっとも極力会わずに離婚をする方法もあります。このまま会わずに離婚したい方は、以下の順番で離婚を検討してみてください。

① メールや電話で自分の思いを伝えてみる

まず、メールや電話で、「離婚したい」旨を伝えましょう。相手が忙しくて話せない場合でもメールなら後で確認することができるはずです。まずは、離婚に対するお互いの意思を確認しましょう。

② 弁護士に相談する

相手が離婚を拒否する場合や養育費や親権など細目的なことで離婚手続きが進まない場合は、弁護士に相談してください。自分の意思は、弁護士に伝えれば、弁護士が夫と話してくれるため、会わずに離婚手続きを進めていくことができます。

養育費の問題なども、プロが適切なアドバイスをくれるので安心できるはずです。

③ 離婚調停を考える

それでも離婚に応じない場合は、離婚調停を考えます。離婚調停の場合は、家庭裁判所に申立てを行うことになりますが、当事者それぞれが個別に調停委員と話をするため相手と会わずに済みます。ほとんどのケースでは、離婚調停の段階で離婚が成立します。

仮に、調停までいっても離婚が成立しない場合は、裁判離婚となります。この場合は、裁判所で顔をあわせることがありますが、基本的には弁護士に任せておけば出廷せずに済むこともあります。

DV被害のケースは、すぐに弁護士に相談を

「会わないまま離婚」を考えるとき、単に感情的に「話したくない」というケース以外の場合は、弁護士に相談することをおすすめします。というのも、DVなどの問題がある場合は、ご自身で連絡をとると危険だからです。

また、「家に帰ってこない」ということは、浮気の可能性も十分に考えられます。この場合は、不倫による慰謝料も請求することが可能ですので、離婚前に証拠を集めるようにしましょう。難しい場合は、探偵を雇うのも1つの手段です。

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