大和撫子なら知っておきたい!日本三大芸道は、茶道、華道、もうひとつは?

書道、剣道、柔道など、日本の芸道や武道などには「道」がつきますが、日本三大芸道とよばれているものをご存知ですか? 茶道、華道はよく知られたところですが、もうひとつは香道(こうどう)です。なぜか、ほかの芸道に比べ認知度は低いのですが、日本古来の優雅な芸道のひとつです。

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香道は、文字通り香りを楽しむ芸道で、茶道や華道などと同様奥が深く、流派もあります。
鑑賞するのは、東南アジア地方で採取される天然の香木の香りです。伽羅(きゃら)と聞くとなじみがあるのではないでしょうか。鑑賞と言っても「見る」わけではなく、香りなので「嗅ぐ」わけですが、それを「嗅ぐ」といわずに「聞く」というのも風流です。香道で使う香木は、熱を加えることで香りますが、お線香のように直接火をつけることはしません。香炉を使い、炭の熱を用いて立ち上ってくるそこはかとない香りを楽しみます。

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香道には、香りを聞き分ける組香という遊びがあります。組香というのは、参加者が何種類かの香りを聞き、何番目がどの香りだったかを聞き当てるゲームのようなものです。ただし、参加者の優越を決めるものではなく、あくまでもその香りやテーマ、空間を楽しむ文学性、芸術性の高い風雅な遊びになります。

月1回行われている文化教室の組香の様子を取材させていただきました。こちらの流派は公家の流れをくむ御家(おいえ)流になります。

今回は月見香という名前の組香。毎回、季節感が感じられる名前がつきます。
まずは香炉に熱した炭団(たどん)を入れ、香りが立つように灰を形作ります。

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お香を聞く道具を香道具と言いますが、香道具も蒔絵が施してあって、とっても優雅です。

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参加者が隣の人に香炉を回して、順番に香りを聞きます。参加者は後で何番目がどの香りだったかを解答するので、自分で聞いた香りを覚えておかなくてはいけません。香りは六国五味(りっこくごみ)といって、香木を産出地名などから6つの種類に分類し、香りを酸(すっぱい)苦(にがい)甘(あまい)辛(からい)鹹(塩辛い)の5つの味で表現します。参加者は、この六国五味にあてはめながら、香りを記憶していきます。

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ひととおり回ったら、紙に解答を書きます。いよいよ答え合わせです。
今回は「月見香」なので、「夕月」「十六夜」などのように月の名前で答えを書きます。香りの組み合わせによって月の名前が決まっているのです。解答の仕方も風流です。

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執筆と呼ばれる記録係が参加者全員の答えを取りまとめます。最高得点の人にはその記録用紙が手渡されます。

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組香の後は、和の教養豊かな先生のお話をうかがいながら、季節の和菓子とお抹茶をいただいて、今日の教室は終了です。

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日本人ならではの和の心や季節感を大切にするならいごとですが、ならいごととして気合を入れて始めなくても、だれでも気軽に体験することができます。着物を着ていく必要もありませんし、難しい作法もありません。(もちろんマナーを守り、お上品に体験したいものですが……)体験では、ただただ素敵な和の香りと空間を楽しめばいいのです。香りなんて、違いがわかるの?と思いますよね。ぜひ、自分の鼻で「聞いて」確かめてみてください。

芸術の秋です。大和撫子のみなさん、ぜひ、みやびな世界をのぞいてみてください。

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〈東京で香道が体験できる場所のご案内〉

※日時や費用については直接お問い合わせください。

大村利子(御家流宗家直門)
〒157-0061 世田谷区北島山1-16-4
TEL:080-6762-3803

NPO法人茶の湯文化研究所青山会
〒160-0004 新宿区四谷1-8-8-5C
TEL:090-3574-3988/03-3353-3779 

麻布 香雅堂
〒106-0045 東京都港区麻布十番3-3-5
TEL:03-3452-0351

松栄堂人形町店
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2-12-2
TEL:03-3664-2307

千代田区観光協会
TEL:03-3556-0391
Mail:info@kanko-chiyoda.jp
※毎年春にイベントとして組香を行っています。

取材協力
和の文化教室
茨城県守谷市中央3-11-3 NKビル1階
TEL:080-2034-4509
※こちらの教室では、本記事のような教室に参加する形で、毎月体験を行っています。