状況に応じた専門家への法律相談のススメ~離婚問題編~

一般的に法律相談というとどこか堅苦しいイメージがあり、なおかつ「相談料が高い」なんて思っている方が多いのではないでしょうか。実は現在では無料で法律相談をおこなっている事務所や、メール・電話等で相談を受けてくれるところも増えてきています。大きなトラブルに発展させないためにも、早い段階で法律のプロに相談することが重要です。今回は「離婚問題」に着目して、実際に私たちが直面した際どんな事例に対してどんな専門家に相談すべきなのかをご紹介いたします。

lifestyle

誰に相談すればいいの?離婚問題は状況に合った専門家選びが重要

今や日本でも3組に1組が離婚しているという統計も出ている時代です。万が一自分が離婚問題に直面したときは、自分が置かれている状況ではどの専門家が一番適しているかを見極めて選択できるかが重要になってきます。医者にも外科医、内科医、皮膚科医と専門科があるように、法律にも問題の内容にあわせて弁護士、司法書士、行政書士、離婚カウンセラーといった案件に特化した専門家を選ぶことができます。ここではどんなときにどの専門家を選べばいいのか、メリットやデメリットとあわせてご紹介していきます。

離婚問題で話し合いになる主なポイント
・ 慰謝料
・ お子さんがいる場合の親権、面接交渉権、養育費
・ 離婚になった場合の肉体的苦痛に対する損害賠償
・ 財産分与
・ 結婚中に夫婦二人で築き上げた共有財産の清算

上記のポイントを夫婦間で話し合い(協議離婚)、取り決めをしなければならず、夫婦間で合意ができなければ裁判所に間に入ってもらう必要があります。夫婦間で離婚することが可能であれば費用と時間は少なくなりますので、できるだけ協議離婚で終わるように話し合いたいものの、話し合いが難航した場合は法律相談を検討しましょう。以下では専門家ごとのメリットデメリットをご紹介していきます。

その1:弁護士に相談するケース

相手とまったく話し合いにならない場合や相手と話したくない、もはや円満解決は望めないような場合は弁護士が適任です。依頼者にとって有利に解決できるように動いてくれますし、裁判になった場合でもすべて代行してくれるので安心してお任せができます。

具体的には
・浮気相手に慰謝料を請求したい
・離婚の意思は決まっているのに、相手が離婚に応じてくれない
・自分で収集した浮気の証拠が裁判でも有効なのか確認したい
・浮気がばれてしまい裁判を起こされてしまった
・離婚協議や調停で折り合いがつかない
・時間も労力もないので信頼できる先生にすべて任せたい

◆弁護士に依頼するメリット
・相手との交渉をすべて代行してくれる
・調停や裁判になってもそのまま対応してくれる
・裁判になった場合の見通しを教えてくれる

◆弁護士に依頼するデメリット
・一般的に弁護士費用が高いといわれている。(ただし事務所によって費用は異なり、弁護士費用がまかなわれるケースもあるので一概にはいえない)

その2:司法書士に相談するケース

離婚する際の不動産名義の書き換えから離婚調停、裁判手続の書類作成に適任なのが司法書士。
離婚によって土地や建物を取得した場合はどんな書類や手続きをすればよいのか困ってしまいますよね。そんなときは登記の専門家である司法書士がアドバイスをしてくれます。裁判所への提出書類などの知識も豊富なので、調停サポートや必要な書類の作成もおこなってもらえるので安心です。

具体的には
・土地や建物の名義変更をしたい
・調停のサポートをしてほしい
・裁判所に提出する書類の書き方を教えてほしい

◆司法書士に依頼するメリット
・比較的費用が安いので気軽に相談できる
・細かい不動産の手続を正確かつ迅速に対応してくれる
・正確な法律的アドバイスを受けながら自分でも動ける
・調停手続のサポートをしてくれる
・裁判所に提出する書類を比較的低額で作成してくれる
・慰謝料を請求したい場合は内容証明の作成や相手との交渉をしてくれる。(請求額が140万円までに限る)

◆司法書士に依頼するデメリット
・不動産以外の財産名義変更など対応できないことがある
・裁判になった場合は書類作成のサポートしかしてもらえない

その3:行政書士に相談するケース

有利に離婚を進めるアドバイスから離婚協議書の作成、その後の役所手続きまで幅広く対応してもらえる行政書士。法律に添ってきちんと決着をつけたい場合や、細かい役所手続きが多い場合にサポートをしてくれます。また依頼費用が低価格の事務所が多いので気軽に依頼することも可能。離婚を考え始めた段階から、法律的アドバイスを受けておきたい場合にも利用できます。

具体的には
・離婚するとどうなるのか法的観点から判断してほしい
・離婚協議の内容が不当でないかを確認したい
・どういった離婚協議の内容が妥当なのかアドバイスがほしい
・離婚後の細かい役所手続を代行してほしい
・離婚協議書をきちんと作っておくことで後々のトラブルを避けたい
・自ら手続きを行いたいので、サポートの部分だけ頼りたい
・財産分与等の離婚協議はできているが、具体的な手続の説明がほしい
・離婚後の自分や子供の戸籍手続きについて知りたい
・離婚後の年金や公的融資について知りたい

◆行政書士に依頼するメリット
・比較的費用が安いので気軽に相談できる
・細かい手続を正確かつ迅速に対応してくれる
・後で争いにならないように予防してくれる
・正確な法律的アドバイスを受けながら自分でも動ける
・慰謝料を請求したい場合に内容証明を作成してくれる

◆行政書士に依頼するデメリット
・依頼者に代わって相手との交渉ができない(事務連絡は可能)
・相手が話し合いに応じてこない場合、それ以上の関与はできない
・裁判になった場合にサポートしてもらえない

その4:離婚カウンセラーに相談するケース

離婚のそもそもの原因から掘り下げて相談にのってほしい場合は、カウンセリングを考えてみるのもひとつの手立てです。心の整理に始まり、解決策の提案、精神的なケアなどあらゆる角度からサポートしてくれます。また法的問題に発展した場合に備えて法律家と連携している相談所もあります。法律家では十分に対応できないメンタルな部分を徹底的にサポートしてくれます。

具体的には
・夫婦生活の不満を聞いてもらい離婚に発展した場合について知りたい
・離婚以外の解決策や、やり直しの解決策が知りたい
・信頼できる人に話しを聞いてもらいたい
・熟年離婚でも大丈夫なのか相談したい
・自分の離婚決意が本当なのか第三者に見極めてほしい

◆離婚カウンセラーに依頼するメリット
・離婚に対する考え方をプロから学べる
・自分の考えをきちんと整理するのに役立つ
・同じく他に離婚で悩んでいる人のケースと自身の状況を比較できる
・プロから客観的な意見を聞ける
・問題解決の詳しい情報や経験談により、間違った方向へ進まないように予防できる
・親身になって話を聞いてくれるので精神的に楽になれる

◆離婚カウンセラーに依頼するデメリット
・法律的な手続きは別途法律家に依頼するか、自分でおこなう必要がある

どんな専門家がいるの?迷ったらまずは無料の法律相談からはじめてみるのがおすすめ

継続的に病院に通わなくても自力で治せる病気があるように、自己解決できるトラブルもあるでしょう。またそれぞれの問題に直面したときは事務所によって、借金問題や離婚問題、債務整理など、専門分野がわかれているので自身が相談したい事柄を得意とする事務所をあらかじめ探しておくことも有益です。

最近では弁護士にもっと気軽に相談できるようにと、初回の法律相談を無料で受け付けている事務所も増えてきています。 弁護士に早めに相談することで、自分の権利をより多く守れる場合もあります。(良質なリーガルサービスを提供するため相談後の「着手金」や「報酬金」を必要とすることがあり、すべての費用が無料ではないこともあります)少しでも不安を感じたり、危機感を覚えたりしたときはまずは気軽に無料相談から試してみるのもいいかもしれません。なにから始めればいいのか悩んでいる方はこちらのサイト(日本法規情報 公式ウェブサイト)が便利です。