【話題の新制度】自分で選ぶもうひとつの年金“iDeCo”

世界でも有数の長寿国といわれる日本。65歳からの平均寿命は、男性が19.55年、女性が24.38年となっており(「平成28年簡易生命表」(厚生労働省))現役を退いたあとの生活が20年以上続く方がたくさんいるということがわかります。このような長期化する老後に対する備えとして、国民年金や厚生年金などの公的年金に加えて誕生したもうひとつの年金制度「iDeCo(イデコ)」。実際加入するにはどんな条件があるのか、メリット・デメリットはどんなものなのか、この機会にぜひチェックしてみてください。

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豊かな老後の生活に備える、個人型確定拠出年金“iDeCo”

自分で入る、自分で選ぶもうひとつの年金として位置づけられている「iDeCo」。2017年1月から基本的に20歳以上60歳未満のすべての方(※)が加入できるようになり、それを機に「iDeCo(イデコ)」という愛称も誕生して普及促進に向けての動きが始まりました。加入はもちろん任意であり、自分で申し込んで掛け金を拠出し、運用方法を選ぶことができます。
※企業型確定拠出年金に加入している方は、企業型年金規約で同時加入が認められている場合のみ、iDeCoに加入できます。

◆加入後いつ受け取れる?受取方法は?
年金資産は、老齢給付金として原則60歳から受け取ることができ、受取方法にもいくつか種類があります。

・一時金として一括で受け取る
受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達したら、70歳に到達するまでの間に一時金として一括で受け取れます。

・年金として受け取る
個人型確定拠出年金を年金で受け取る場合は有期年金(5年以上20年以下)として取り扱います。受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達したら、5年以上20年以下の期間で運営管理機関が定める方法で支給されます。

・一時金と年金を組み合わせて受け取る
受給権が発生する年齢(原則60歳)に到達したら一部の年金資産を一時金として受け取り、残りの年金資産を年金で受け取る方法を取り扱う運営管理機関もあります。

※60歳から年金資産を受け取るには、個人型確定拠出年金に加入していた期間等(通算加入者等期間)が10年以上必要です。通算加入者等期間が10年に満たない場合は受給開始年齢が繰り下げられます。

年金が受け取れる以外にも魅力がたくさん!

単に老後の年金が受け取れるだけでなく、iDeCoに加入することで受けられるメリットがいくつかあります。実際にどんなものがあるのか見ていきましょう。

・税金が安くなる優遇がある
iDeCo最大のメリットは積み立てた掛け金が全額所得控除されるため、必然的に所得税や住民税の負担が軽くなるところです。年末調整や確定申告をおこなうことで、所得や掛け金に応じて納めた税金も戻ってきます
例えば、年収500万円の会社員が毎月2万円をiDeCoで積み立てた場合、年間で約4万8000円もの節税になります。iDeCoの運用成績に関係なくこのようにお金が戻ってくるのはお得ですよね。

・他の資産運用と比べてiDeCoは非課税
定期預金の利子や投資信託の運用益は課税対象となりますが、iDeCoの運用益は非課税です。例えば資産運用をして2万円の利益が出た場合、通常の資産運用だと税金が引かれるため、実際受け取れるのは1万5937円ですが、iDeCoの場合はまるまる2万円受け取れることになります。

金額は大きくなきゃダメ?気になる掛け金や加入条件をチェック!

老後資金の運用となると月々まとまった大きな金額が必要なのではと思う方もいるかもしれません。また自分は加入対象なのかどうかも気になるところ。続いてはその部分について見ていきましょう。

◆月額5千円から気軽にはじめられる!
iDeCoの掛け金は毎月5千円から。手頃な金額から気軽にはじめられて、毎月コツコツ積み立てられるという堅実さもメリットのひとつです。自営業者の場合の掛け金は月額6万8000円までに定められていて、他の職業の人と比べると上限額高め。会社員や公務員が国民年金と厚生年金の両方がもらえるのに対して、自営業者は原則国民年金しかもらえないため、老後資金を多めに準備できるよう上限金額を高く設定してあるのだとか。

専業主婦(夫)は月額2万3000円、公務員は月額1万2000円が上限となっており、会社員の場合は勤務先の企業年金制度の有無などによって上限額が異なります。
また勤務先に企業年金制度がない会社員の場合は掛け金の上限額は2万3000円。勤務先に確定給付企業年金制度(企業が会社員に給付する金額を決めているタイプの企業年金)がなく、企業型確定拠出年金(企業が掛け金を出して、会社員が運用するタイプの企業年金)に加入している会社員の場合は上限は2万円となります。
さらに、確定給付企業年金はあるが企業型確定拠出年金がない会社員や、確定給付企業年金と企業型確定拠出年金の両方に加入している会社員の場合は、1万2000円が上限となるので自身がどれに該当するか事前にチェックしてみるといいかもしません。
※企業年金に加入している人がiDeCoに加入するケースでは注意が必要ですのできちんと勤務先に確認しましょう。

◆ほとんどの現役世代ならばiDeCoに加入できる!
加入条件に関しては20歳以上60歳未満で、原則として国民年金や厚生年金などの公的年金に加入している人であれば、iDeCoにも加入OK。雇用形態による条件はないので、派遣社員の方やパート・アルバイトの方にももちろん加入資格があります。ただしiDeCoは日本国内に居住している人のみが利用できる制度のため、海外に住んでいる人については加入資格がありません。また国民年金保険料が未納状態になっている人や、国民年金保険料の全額または一部を免除されている人、学生納付特例制度を利用していて保険料納付を猶予されている学生も、iDeCoの加入資格がないそう(きちんと納付できる状態になったらそのときから加入できます)。こちらもあわせて確認しておきたいですね。

途中解約NG!あくまでも老後資金として

ここまで制度の仕組みや条件を紹介してきましたがメリットばかりではありません。iDeCoに加入するにあたっての注意点もあわせてみていきましょう。

・iDeCo(イデコ)で積み立てた資産は、原則60歳まで引き出すことはできない
60歳手前で待ち受ける子どもの教育資金や住宅購入といった大きなライフイベントで引き出したり途中解約もNG。それらの懸念がある方はiDeCo以外の方法で貯蓄や資産形成をおこなうことをおすすめします。老後資金以外では絶対使わない!という覚悟のもとで加入することが条件になります。

・口座開設や維持に意外と手数料がかかる
iDeCoでは口座開設とそれを維持するためにそれぞれ手数料がかかります。まず加入時に最低でも2777円、運用期間中も月額167円の支払いが必須。iDeCoを取り扱う金融機関によっては、さらにプラスして手数料を支払う場合もあります。

仮に30歳から60歳までの30年間と考えた場合、最低でもかかるトータルの手数料は、2777円+(167円×12カ月×30年)=6万2897円という数字になります。
iDeCoは長期間の投資になるため、トータルでかかる手数料の額も意識して金融機関を選びたいものですね。

金融機関と運用商品の選定は慎重に!

実際に加入を検討してみようかなと?と気になった方は最後に加入フローを確認しておきましょう。

[1]運営管理機関(受付金融機関)を決めたら、必要書類を取り寄せる
iDeCoは運営管理機関(受付金融機関)によって運用商品や加入者が負担する手数料が異なるため、最初の選定がとても大切です。よさそうな金融機関を数社選んだらまずは資料を取り寄せ、自分の希望と照らし合わせながらサービス内容を確認しましょう。不明な点があれば都度コールセンターに質問するのがベストです。

[2]積み立てる金額を決める
前述のとおりiDeCoは60歳まで引き出すことができません。月々の掛け金もまずは無理のない金額でスタートしましょう。もちろん一旦決めたあと運用の途中で変更することもできます。スタート時点での自分自身の資産残高も確認しておくといいかもしれません。

[3]運用商品の選定
自分が納得のいった商品の中から慎重に選びましょう。長期運用かつ残高が徐々に大きくなっていくので、安易に選んでしまわずにきちんとした決めることが重要です。

いかがでしたでしょうか。老後の生活を豊かにするひとつとして誕生したiDeCo。これを機会に自身のライフプランについて一度見直してみるのもいいかもしれませんね。
 
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