アカデミー賞作品賞を受賞した映画『シェイプ・オブ・ウォーター』は、 どんな映画?その魅力をわかりやすく解説します。

第90回アカデミー賞で一番注目をあびた作品賞に『シェイプ・オブ・ウォーター』が選ばれました。すでに全国ロードショー中の本作はファンタジー&ロマンス&ちょっとホラーテイスト。声を失った女性と半魚人のラブストーリーで、とても美しい映画なのです。では、この映画の魅力を紐解いていきましょう。

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1:孤独な女性の心をざわつかせた異形の彼

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

アメリカ政府の極秘研究所で清掃係として働くイライザ(サリー・ホーキンス)は声を失った女性。彼女は研究所に運ばれてきた水の中で生きる”不思議な生き物”(ダグ・ジョーンズ)に興味をいだきます。体型は人間ですが、皮膚が鱗で青緑、目は魚のようです。イライザはその“不思議な生き物”とコミュニケーションを取ろうとします。音楽を聞かせたり、手話を教えたり。そんな時間が孤独なイライザの安らぎになっていき、彼にこっそり逢うのが楽しみになります。しかし、研究所の鬼軍人が“不思議な生き物”を「生体解剖する」と語っているのを聞いたイライザは“不思議な生き物”を自宅に運び、匿うことにするのです。

2:ありのままの自分を愛してくれる“不思議な生き物”

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

いいところを見せようと取り繕った自分ではなく、ありのままの自分を愛してくれたら……と思ったりしませんか? イライザもそう思っていました。そして、その願いをかなえてくれたのが“不思議な生き物”だったのです。恋人との時間を持つなんて夢の世界だと思っていたけど、イライザはどんどん“不思議な生き物”に惹かれていきます。彼もイライザの手話を理解し始め、二人はイライザの家のバスルームで幸福な時間を過ごすのです。

3:“不思議な生き物”をめぐるスリルとサスペンス

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

そんな中、研究所の鬼軍人が“不思議な生き物”がイライザの家にいることを突き止めて家に乗り込んできます。ここからは畳み掛けるようにスリリングなシーンが続き、ハラハラします。イライザと“不思議な生き物”の運命は……。

4:スクリーンで見てほしい美しい映像とダークでロマンチックな世界

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

“不思議な生き物”はイケメンではなく、いわゆる半魚人ですからギョっとするルックスで、そこが少しホラーテイスト。でも映像は全編にわたりとても美しいのです。美しい映像の中に異形な存在を配置して、ダークでロマンチックな世界を作り上げたのが、本作でアカデミー賞監督賞も受賞したギレルモ・デル・トロ監督。誰にもマネできない、彼だけが作り上げられる映画だったからこそ、アカデミー賞を受賞したのでしょう。非現実的な世界で繰り広げられるラブロマンスは、恋愛で手こずっている人、悩んでいる人、寂しい人の心に刺さりそうです。

なぜならこの映画には、恋愛の基本が潜んでいるから。ありのままの自分を愛してくれる、その人をまっすぐに愛する……。見栄や打算や将来性ではなく、そこにあるのは「愛」だけなのです。

ちょっと変わったファンタジーロマンス『シェイプ・オブ・ウォーター』
映像美を堪能するためにも、ぜひ映画館で見てくださいね。

(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

『シェイプ・オブ・ウォーター』
(2018年3月1日より、全国ロードショー)
監督&脚本:ギレルモ・デル・トロ
出演:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ、オクタヴィア・スペンサー、デヴィッド・ヒューレット、ニック・サーシーほか

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